ネオベッツVRセンター(MRI・CT完備)|大阪の動物病院
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病気のお話シリーズ vol.16 "門脈体循環シャント"                          2017.2.23
今回の病気のお話ブログは、総合診療科の望月先生から
『門脈体循環シャント』に関するお話です

VRセンターでCTを撮られる患者様の中で多い症状のひとつです。

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総合診療科の望月です。
今回は、当センターでも診断、治療する機会が多い
門脈体循環シャント』という病気について説明させていただきます。


  
門脈体循環シャントとは?
「門脈」とは胃、腸、脾臓、膵臓からの血液を集めて、
肝臓まで運ぶ血管のことです。

門脈を流れる血液には、消化管から吸収された栄養分と
一緒に、色々な毒素(アンモニアなど)が含まれています。
門脈中の毒素は肝臓で解毒されて、きれいになった血液は
全身を巡る流れ、すなわち「体循環」に合流します。

門脈体循環シャントとは、「門脈」と「体循環」をつなぐ異常な
血管(=シャント血管)が存在することで、門脈中の血液が
肝臓を通らずに全身を巡ってしまう病気
です

本来であれば肝臓で解毒される毒素が全身を回ってしまうことで
様々な問題を引き起こします。
また肝臓に届く栄養分が不足してしまい肝臓自体にも悪影響を
与えます。

門脈体循環シャントには、
生まれつきシャント血管が存在するもの(先天性)と、
肝臓の病気などが原因となり、生まれた後にシャント血管が
できてしまうもの(後天性)がありますが、ここでは当センターで
診断、治療する機会が多い先天性の門脈体循環シャントについて
説明させていただきます。

 どんな患者さんが多いの?
先天性の門脈体循環シャントは、日本では
 マルチーズ
 ヨークシャー・テリア
 ミニチュア・シュナウザー
などの小型のワンちゃんで多くみられます。

またわんちゃんに比べると稀ではありますが、
ネコちゃんでみられることもあります。

 どんな症状が出るの?
門脈体循環シャントで特徴的な症状は、
痙攣(けいれん)
ふらつき
● ぼっーとする
● 
よだれが多い
などの神経症状で、「肝性脳症と呼ばれています。
これは本来は肝臓で解毒されるはずの門脈中の毒素が、
脳に影響するために起こる症状です。

門脈体循環シャントでは尿酸アンモニウムという種類の結石が
膀胱や腎臓にできやすくなるため、
● 血尿
● 頻尿
● 尿が出づらい
などのおしっこの症状がみられることもあります。

また、何の症状も見られずに、健康診断のために受けた
血液検査やレントゲン検査でこの病気が疑われ、精密検査で
門脈体循環シャントが見つかることもあります。


  門脈体循環シャントの患者さんから摘出した
    膀胱結石(尿酸アンモニウム)

 どうやって診断するの?
門脈体循環シャントの患者さんでは、血液検査で
● アルブミン値の低下
● 血液尿素窒素(BUN)の低下
● 血中アンモニア濃度の上昇
などの異常がみられることがあります。

またご飯を食べた後の総胆汁酸値(TBA)がとても高くなっている
場合にもこの病気が疑われます。
腹部超音波検査で異常なシャント血管が見つかる場合もあります。

当センターでは主に全身麻酔下でのCT検査によって
門脈体循環シャントの確定診断を行っています。
血管に造影剤というお薬を入れてCT検査を行うことで異常な
シャント血管を見つけます。
CT検査ではシャント血管の位置や形も分かるため、手術の
計画を立てる時にもとても役立ちます。

                   3Dに再構築したCT画像

 どうやって治療するの?
先天性門脈体循環シャントを治療するためには手術が必要です。
手術を行うまでの間は、症状を抑えるために
● 低タンパク食の給餌
● ラクツロースというシロップの投与
● 抗生剤の投与
● 特別なアミノ酸(BCAA)のサプリメントの投与
などの内科治療が行われます。

 手術の方法には
 結紮術
  (シャント血管をしばる方法)
● セロハン結紮術
  (シャント血管にセロハンを巻き、ゆっくりとシャント血管を閉じる方法)

 アメロイドコンストリクター設置術
  (特殊なリングをシャント血管に取り付け、ゆっくりとシャント血管を閉じる方法)
 コイル塞栓術
  (血管を通じてシャント血管にコイルと呼ばれる塞栓物を詰める方法)

などがありますが、当センターでは主に治療の確実性が高い
結紮術を行っております。

結紮術では手術でお腹を開け、シャント血管を直接糸で
しばることで治療します。

この手術で気をつけなければいけないことは「門脈高血圧」です。
門脈高血圧とは、門脈体循環シャントのせいで門脈の発達が
悪い場合に、シャント血管を流れていた多くの血液を門脈が
受け入れることができず、門脈がパンパンになってしまう状態です。

シャント血管を完全にしばった時に門脈の血圧が高くなってしまう
場合には、門脈高血圧を防ぐために手術を
2回に分けて行い、
1回目の手術ではシャント血管を細くする程度にゆるくしばり、
その後
2回目の手術で完全にしばるようにしています。


                              手術写真

 さいごに
門脈体循環シャントは手術により根治できる可能性が高い
病気であり、早期診断、早期治療が重要です。
この病気を疑う症状や血液検査での異常値がみられる
場合には、ホームドクターの先生に是非相談してみて下さい。
 

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読売新聞から献血の取材を受けました                                     2017.2.21
2/19(日)の読売新聞に動物の献血に関する記事が
掲載されました

昨年からVRセンターも取材を受けており
献血のドナーさん、輸血を受けた患者さん
複数の方にインタビューし、記事は作成されました。
また、献血中の様子も掲載されています。

             取材中の様子


     掲載された記事はこちらです
     記事をクリックすると大きな画面になります



取材にご協力いただいたドナーさん、患者さん
ありがとうございました

献血ドナーに関してご興味を持って頂いた方は
ネオベッツVRセンター 06-6977-3000 まで
ご連絡ください。
投稿者 株式会社ネオベッツ | PermaLink | コメント(0) | トラックバック(0)
入院患者さん通信~モモちゃんのリハビリ~                             2017.2.15
ある日の入院室に行くと、椎間板ヘルニアで手術をした
ナナちゃんのリハビリタイムに遭遇しました。
人好きな性格のナナちゃんですが、カメラは嫌いなのか…

お部屋の隅っこを向いてしまいました
ナナちゃ~ん


そこに動物看護師登場
お部屋の外の滑らないマットの上に移動です

     今日は3つのリハビリをがんばります
       モモちゃんのリハビリプランはこちら

      左右各50回の屈伸運動


     後肢でしっかり立てないナナちゃん
     立たせてあげて、3~5分間姿勢をキープ


      後ろから前に、円を描くように
      左右各50回クルクル


 すべてのリハビリが終わったら、清々しいこの表情


リハビリは、手術の翌日に痛みがなければ夕方から
スタートします。退院まで上記のリハビリを
毎日、3~4回行います。

自分で後肢が動かせるように改善してきたら、滑らない所で
歩いたり、ご飯で誘導して歩かせたり、リハビリの
メニューも変わっていきます

お家でもリハビリを続けてもらえる様に、面会や退院時に
リハビリの方法をお伝えしています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    
     ナナちゃんのお部屋もご紹介します


ポイントは床材
お部屋の床には特殊な素材のクッションマットを敷き
その上にペットシーツ、バスタオル、更にペットシーツを
敷いています。

後肢不全麻痺の為、床を柔らかくしています。
バスタオルも柔らかい素材を使っています。
床ずれしないように


 ナナちゃんがリハビリ中にお部屋のルームクリーニングも完了
 入院中も意外と忙しいナナちゃんでした。


毎日リハビリを頑張り、手術前しっぽを振れなかったナナちゃんも
退院時は飼い主さんに嬉しそうにしっぽを振りながら帰って行きました

お家に帰ってからもリハビリ頑張ってね
投稿者 株式会社ネオベッツ | PermaLink | コメント(0) | トラックバック(0)
入院患者さん通信~ファン君 お気に入りのおもちゃ♪~                      2017.2.12
ある日の院内で、楽しそうなワンちゃんを発見
脾臓の腫瘍で手術をしたフレンチブルドッグのファン君です

動物看護師とお気に入りのおもちゃで遊んでいました。





院内で行き交うスタッフみんなにおもちゃを持って
『遊ぼう~』『遊ぼう~』のアピール全開です
おもちゃを運ぶのはお手のもの


         
    遊んでくれる人が見つかったら綱引きタイム




飼い主さんは、面会に行くと帰れるのかなとファン君に
期待をさせてしまうので。。。と来院を控えていました。

その間にすっかりVRセンターに馴染んでみんなの人気者になりました

7日間の入院を頑張り、退院していきました

もちろんよく寝てる時もありました


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第8回獣医整形外科シンポジウム                                     2017.2.8
2/5(日)東京大学で第8回獣医整形外科シンポジウムが
開催されました。

今回は「トイ犬種の橈尺骨骨折に挑む!~プレート固定の最前線~」
の内容で川田センター長が座長を務めました。

        左側が川田センター長です



非常に多くの先生方が参加されており、会場はこの賑わいでした。



VRセンターも、橈尺骨骨折で来院される患者さんは
整形外科疾患の中で上位を占めています。

トイプードル、チワワ、ポメラニアンなどの小型犬たちを
1m位の高さから落としてしまって骨折した
ソファーやベットから飛び下りて骨折した
などの患者さまが多いです。

VRセンターでは早期に手術を行なえる様努めています。
昨年は、橈骨尺骨骨折の整復手術を56件行いました。

高い所から飛び下りて前肢を挙げていたり、痛そうにしているなどの
症状がある場合は、お早めに主治医さんにご相談下さい
投稿者 株式会社ネオベッツ | PermaLink | コメント(0) | トラックバック(0)
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