ネオベッツVRセンター(MRI・CT完備)|大阪の動物病院
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病気のおはなしブログ

病気のお話シリーズ vol.17 "ドライアイ"                                 2017.5.7
今回の病気のお話ブログは眼科の小山先生から
『ドライアイ』に関するお話です

人間でもよく聞く症状ですが、ワンちゃんにも
よくある病気です

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こんにちは。今回は私、小山の担当で眼科のお話です。
今回は『ドライアイについてお話しようと思います。


ドライアイは、みなさんもCMを見たり、自覚症状のある人も
いるので身近な病気ですよね。
涙の分泌量が減ったり、涙の質が低下することによって
目の表面が乾燥する病気です。

動物でもドライアイはあり、特に犬ではよく見られる病気の
一つです
ただし犬の場合は涙液の分泌量が減ることによって起こる
ドライアイが多く、獣医学では乾燥性角結膜炎(KCS
呼ばれます。

ドライアイの話をする前に、基礎的な涙の膜(涙膜)の話を
しようと思います。

【涙】
涙腺と言われる上まぶたの外側にある腺組織
瞬膜腺と言われる瞬膜の根元に存在する腺組織から分泌される
液体成分
が主となっています。

(ちなみに瞬膜腺は人にはありません。
犬や猫に存在する瞬膜は人にはないからです。)



涙には、それ以外にも油分やムチンと言われる成分から
成り立っています。
水分とムチンは混じり合っていますので、油分と水分+ムチンの
2層構造というわけです。




この油分、水分+ムチンが正常に存在しないと目の表面は
潤うことができず乾燥します
涙液の量に問題があっても、質に問題があっても同じ“乾燥”
という問題が起こります。

【人の場合
コンタクトレンズ装用やパソコンやスマホのモニターを
長時間見続けるなどがドライアイの原因の一つとされています。
【犬の場合
自分自身の免疫機能が腺組織を攻撃して涙液量を減少させること
(免疫介在性腺炎)が最も多い原因とされています。
それ以外にも神経系の問題や中毒、感染症などでもドライアイに
なります。また糖尿病などの全身疾患が原因になることがあります。


【ドライアイの症状】
  白目の充血
  痛み
  角膜への血管新生
  色素沈着
  角膜潰瘍
などがあります。



それ以外にもオーナーさんにわかりやすい症状としては
目やにがあります。

涙の液体成分が減ることにより、粘液質の半透明の目やにが
目立ち、さらに症状が進むと黄色い乾燥した目やにが目の周りに
こびりつくようになります。

角膜には涙によって酸素が供給されるため、ドライアイになると
酸素不足となり、また乾燥することにより慢性刺激が加わります。
その結果血管が入って角膜が濁ってきたり黒くなったりします。

ひどくなると見えなくなることもありますし、失明まで行かなくても
角膜の混濁により視覚低下が起こります。



【診断】
  涙液量を測定したり
  涙膜の安定性を調べたりする
ことによって行われます。

一般的にはシルマーティア試験紙という試験紙を用いて、
1分間に出る涙の量を測定する方法が行われます。



正常15mm以上とされており、
10mm以下症状がひどくなり、
5mm以下では重度のドライアイになります。

その他には涙液が低下するような神経学的異常
(顔面神経麻痺など)や中毒や感染症などがないか
どうか問診や検査で調べます。


【治療】
  涙液を産生させる目薬を点眼するか
  涙液の代わりになるもの(人工涙液)を点眼するか
になります。

理想的には涙液産生量を増やすことですが、涙腺がもともと
少なかったり、ダメージを受けすぎていると治療してもうまく
いかないことがあります。

またうまく涙液を産生できても、治療をやめるとまた涙液が少なく
なって症状が再発します。多くの場合には治療の継続が必要になります。
残っている腺組織が減れば減るほど治療への反応が悪くなります。

犬のドライアイの治療に
オプティミューンという眼軟膏を使用しますが



反応が悪ければさらに強力な点眼薬を使用することもあります。

点眼でうまく涙液が増えれば良いのですが、増えない場合には
人工涙液を点眼しなければなりません。
ただし人工涙液ではすぐに乾燥してしまうため、頻回の点眼をするか
できるだけ効果の長い点眼薬を使用します。



ドライアイは簡単な病気のように見えても、長期の治療と頻回の
点眼が必要になる厄介な病気の一つです。

また治療には点眼が不可欠になるため、点眼できない患者さんには
オーナー様、患者さん双方にストレスがかかります。

初期治療が重要になりますので、気になることがあれば主治医に
相談してください。

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病気のお話シリーズ vol.16 "門脈体循環シャント"                          2017.2.23
今回の病気のお話ブログは、総合診療科の望月先生から
『門脈体循環シャント』に関するお話です

VRセンターでCTを撮られる患者様の中で多い症状のひとつです。

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総合診療科の望月です。
今回は、当センターでも診断、治療する機会が多い
門脈体循環シャント』という病気について説明させていただきます。


  
門脈体循環シャントとは?
「門脈」とは胃、腸、脾臓、膵臓からの血液を集めて、
肝臓まで運ぶ血管のことです。

門脈を流れる血液には、消化管から吸収された栄養分と
一緒に、色々な毒素(アンモニアなど)が含まれています。
門脈中の毒素は肝臓で解毒されて、きれいになった血液は
全身を巡る流れ、すなわち「体循環」に合流します。

門脈体循環シャントとは、「門脈」と「体循環」をつなぐ異常な
血管(=シャント血管)が存在することで、門脈中の血液が
肝臓を通らずに全身を巡ってしまう病気
です

本来であれば肝臓で解毒される毒素が全身を回ってしまうことで
様々な問題を引き起こします。
また肝臓に届く栄養分が不足してしまい肝臓自体にも悪影響を
与えます。

門脈体循環シャントには、
生まれつきシャント血管が存在するもの(先天性)と、
肝臓の病気などが原因となり、生まれた後にシャント血管が
できてしまうもの(後天性)がありますが、ここでは当センターで
診断、治療する機会が多い先天性の門脈体循環シャントについて
説明させていただきます。

 どんな患者さんが多いの?
先天性の門脈体循環シャントは、日本では
 マルチーズ
 ヨークシャー・テリア
 ミニチュア・シュナウザー
などの小型のワンちゃんで多くみられます。

またわんちゃんに比べると稀ではありますが、
ネコちゃんでみられることもあります。

 どんな症状が出るの?
門脈体循環シャントで特徴的な症状は、
痙攣(けいれん)
ふらつき
● ぼっーとする
● 
よだれが多い
などの神経症状で、「肝性脳症と呼ばれています。
これは本来は肝臓で解毒されるはずの門脈中の毒素が、
脳に影響するために起こる症状です。

門脈体循環シャントでは尿酸アンモニウムという種類の結石が
膀胱や腎臓にできやすくなるため、
● 血尿
● 頻尿
● 尿が出づらい
などのおしっこの症状がみられることもあります。

また、何の症状も見られずに、健康診断のために受けた
血液検査やレントゲン検査でこの病気が疑われ、精密検査で
門脈体循環シャントが見つかることもあります。


  門脈体循環シャントの患者さんから摘出した
    膀胱結石(尿酸アンモニウム)

 どうやって診断するの?
門脈体循環シャントの患者さんでは、血液検査で
● アルブミン値の低下
● 血液尿素窒素(BUN)の低下
● 血中アンモニア濃度の上昇
などの異常がみられることがあります。

またご飯を食べた後の総胆汁酸値(TBA)がとても高くなっている
場合にもこの病気が疑われます。
腹部超音波検査で異常なシャント血管が見つかる場合もあります。

当センターでは主に全身麻酔下でのCT検査によって
門脈体循環シャントの確定診断を行っています。
血管に造影剤というお薬を入れてCT検査を行うことで異常な
シャント血管を見つけます。
CT検査ではシャント血管の位置や形も分かるため、手術の
計画を立てる時にもとても役立ちます。

                   3Dに再構築したCT画像

 どうやって治療するの?
先天性門脈体循環シャントを治療するためには手術が必要です。
手術を行うまでの間は、症状を抑えるために
● 低タンパク食の給餌
● ラクツロースというシロップの投与
● 抗生剤の投与
● 特別なアミノ酸(BCAA)のサプリメントの投与
などの内科治療が行われます。

 手術の方法には
 結紮術
  (シャント血管をしばる方法)
● セロハン結紮術
  (シャント血管にセロハンを巻き、ゆっくりとシャント血管を閉じる方法)

 アメロイドコンストリクター設置術
  (特殊なリングをシャント血管に取り付け、ゆっくりとシャント血管を閉じる方法)
 コイル塞栓術
  (血管を通じてシャント血管にコイルと呼ばれる塞栓物を詰める方法)

などがありますが、当センターでは主に治療の確実性が高い
結紮術を行っております。

結紮術では手術でお腹を開け、シャント血管を直接糸で
しばることで治療します。

この手術で気をつけなければいけないことは「門脈高血圧」です。
門脈高血圧とは、門脈体循環シャントのせいで門脈の発達が
悪い場合に、シャント血管を流れていた多くの血液を門脈が
受け入れることができず、門脈がパンパンになってしまう状態です。

シャント血管を完全にしばった時に門脈の血圧が高くなってしまう
場合には、門脈高血圧を防ぐために手術を
2回に分けて行い、
1回目の手術ではシャント血管を細くする程度にゆるくしばり、
その後
2回目の手術で完全にしばるようにしています。


                              手術写真

 さいごに
門脈体循環シャントは手術により根治できる可能性が高い
病気であり、早期診断、早期治療が重要です。
この病気を疑う症状や血液検査での異常値がみられる
場合には、ホームドクターの先生に是非相談してみて下さい。
 

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病気のお話シリーズ vol.15 "異所性尿管"                             2017.1.19
今回の病気のお話ブログは、総合診療科の森下先生から
『異所性尿管』に関するお話です

後半、手術中の動画が含まれています

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総合診療科の森下です。
今回は『異所性尿管』という病気を紹介させていただきます。

異所性尿管とは?
   若い女の子のわんちゃんでよくおもらしをする、
    それはもしかしたら異所性尿管かもしれません。


   比較的「まれ」な病気ではあるものの、雄よりも雌で
    臨床症状を示すものが多い、猫より犬で多いというのは
    知っていただいていてもいいかもしれません。

   ややこしい説明になりますがご説明させていただきますと、

   尿管とは腎臓と膀胱をつなぐ管です。
    尿腎臓で作られ、尿管を通って膀胱まで運ばれます。
    膀胱尿をためておく袋状の構造物であり、
    さらにその袋からペニス、あるいは膣につながる管尿道
    存在します。
    膀胱~尿道の間には括約筋という尿道の周りを囲むような
    筋肉があります。
    この筋肉が尿道を「きゅっ」と締め付けることによりいわゆる
    「おしっこのがまん」ができるのです。

    尿管は本来イラストでお示しした膀胱の後ろのほう(膀胱三角)に
    開口するのですが、膀胱でないところに開口してしまうと、
    尿が持続的に流れでてしまい「お漏らし」という形で人間の目に
    映ることがあります。
    これが異所性尿管で尿失禁がでるメカニズムになります。





飼い主さんから見て気づく兆候
    排尿姿勢をとらない尿失禁をする、という症状で
     気づかれることが多いです。

    元気食欲に問題があることはほとんどありません。

診断・治療
    経過などから本疾患を疑った場合は、尿管の通常と
  異なる位置での開口を見つけることが診断になります。

    尿管はとても細いために当院では造影剤とCT検査を
    組み合わせた排泄性病路造影を行い診断、および
    手術計画を立て、顕微鏡下で正常な場所への尿管
    開口部の移設手術を行っております。


    “左側の壁内性異所性尿管”を診断した際の画像検査です。
     オレンジの矢印が
    膀胱を超えて伸びている解剖学的に異常とされる「異所性尿管」です。

 

              

  当院副センター長、宇根による手術の様子をご覧ください
  「動画」:約2分 下記画像をクリックしてください


最後に
     異所性尿管は致命的な疾患ではないですが、持続的な
   尿失禁の改善にて生活の質の向上が期待できるため、
     持
続的に尿疾患があるなど、気になることがあれば
   一度検査を受けていただき、外科治療の可能性を模索
   させていただけたらと考えております。

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病気のお話シリーズ vol.14 "犬の前十字靭帯断裂 パート3"                  2016.12.15
今回の病気のお話しブログは、整形外科の戸次先生から
『犬の前十字靭帯断裂 パート3』に関するお話しです

今迄の“パート1”パート2も文字の上をクリックすると
ご覧いただけます

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ネオベッツVRセンター整形外科の戸次です。
今回の“病気のお話”は、『犬の前十字靭帯断裂 パート3』です。

前回までは、初診時に実施する整形外科的検査(視診、触診)
そしてX線検査(レントゲン)といった無麻酔で実施可能な検査に
ついてお話ししました。


今回は、そこから一歩踏み込んだ麻酔下検査として、関節鏡検査と
CT検査についてお話しします。

(麻酔をかける前には、ホームドクターもしくはVRセンターで
血液検査を行い、麻酔をかけても問題ないかどうかを確認する
必要があります。)


関節鏡検査は、直径1.92.3mmのスコープ(動物の大きさにより選択)を
関節内に挿入し観察するという検査であり、前十字靭帯断裂の仮診断が
下された動物に対して、基本的にルーチンで行っています。

利点
     ・関節内構造部を拡大観察できること
   ・前十字靭帯の変性や部分断裂といった初期病変も把握し
    確定診断が可能なこと
   ・低侵襲で術後の回復が早いこと


欠点
     ・関節外(骨、筋肉、関節包の外側)や膝関節尾側の観察が困難なこと
   ・技術習得まで時間がかかること、高額機器など

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    ※実際の関節鏡検査の流れを解説していきます

    麻酔をかけた後に股関節から足先までの
      毛刈り及び消毒を行います



      次に手術台に保定し、滅菌ドレープで
        手術部位以外を全て覆います

皮膚からの細菌が手指や器具に付着し、術野が汚染されないよう
プラスチックドレープというラップのようなものを皮膚に貼り付けます。
下の写真、赤点線で囲んでいるところに貼っています。



    排泄ポート、カメラポート、器具ポートを作成し、
      関節内の観察そ
して半月板損傷があれば
      治療を行います


語句説明
   排水ポート
          関節鏡検査中は、関節内には還流液を常に流し関節内を
          洗浄しながら視野の確保を行います。
          その時の汚れた液体を排泄するための部位を表します。

      カメラポート
          術者の目の代わりとなる、小さなカメラを入れる部位を表します。

      器具ポート
          術者の手の代わりとなる器具を入れる部位を表します



       関節鏡所見①
      滑車溝に発生した骨棘(こっきょく)
      (骨の一部が骨端部付近で棘状に突出しています)


    関節鏡所見②
      損傷していない十字靭帯(画面は後十字靭帯)は、
      張りがあり、キラキラと輝いている


    関節鏡所見③
      断裂した前十字靭帯


    関節鏡所見④
      内側半月板をプローブという器具で触知し、
      損傷の有無を
調べている


    関節鏡所見⑤
      内側半月板の後角が損傷し、頭側に逸脱している
      下の写真は、上の写真の損傷箇所を囲っています




    術者、助手、機械出し、外回り、麻酔係が
      各自の役割を行い、短時間で正確な手術を
      実施するよう努めます

関節鏡検査にかかる時間は、動物の大きさや関節内の状態により
変わりますが、おおよそ1035分となります

“検査”と名前は付いていますが、ご覧の通り関節鏡検査は
“手術”であり、通常は、関節鏡検査直後に膝関節を安定化する
手術も同時に実施していきます。
(こちらは、パート4でお話しします)

CT検査は、前十字靭帯断裂の検査として、ルーチンに行っている
検査ではありませんが、整形外科的検査やX線検査で腫瘍を疑う
所見があった場合には、必須検査となります。

特に、腫瘍が多い犬種や前十字靭帯疾患にかかりにくい犬種が、
後肢跛行を主訴に来院し、膝関節に病変があった場合は、
注意が必要です。

なぜなら腫瘍性疾患の治療方法や予後は、単なる前十字靭帯断裂と
全く異なるためです。


  左:レントゲン 右:CT検査で骨断面を観察すると
    骨融解が生じていることがわかる(赤点線で囲んだ領域)


  左:正常な右後肢 
    右:膝関節周囲に腫瘍がはびこっていることがわかる

CT検査の特徴は、X線を用いて構造物を断面状に観察することが
可能なため、関節鏡検査では観察できない、関節周囲組織や
骨断面の観察に適しています。

CT検査で腫瘍であることが分かれば、整形外科から腫瘍科へ
バトンタッチし、
治療を行ないます。

次回パート4では、前十字靭帯断裂に対する治療について
解説していこうと思っております

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病気のお話シリーズ vol.13 "胸腰部椎間板ヘルニア"                     2016.10.15

今回の病気のお話ブログは総合診療科の澤木先生から
『胸腰部椎間板ヘルニア』に関するお話です

VRセンターに来院される患者さんの中でも多い病気のひとつです。

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総合診療科の澤木です。

今回は「椎間板ヘルニア」という病気をご紹介させて頂きます。

【脊髄とは?

  脊髄は、脳からの指令を伝達する最も太い神経です。
   それぞれ脊髄は、
          頚部(けいぶ):首の部分
     胸腰部(きょうようぶ):背中の部分
          腰仙部(ようせんぶ):尾っぽの付け根部分
               の3つの区画に大まかに分けられます。



今回は、「胸腰部」での椎間板ヘルニアの特徴について、お話しようと思います。

【胸腰部椎間板ヘルニア】
  椎間板ヘルニアとは
   背骨の間には、背骨同士の衝撃を吸収する「椎間板」という
       クッションがあります。
       椎間板は、中心にゼリー状の「髄核」、その周囲に「線維輪」
       という2層があります。
        

        イメージは“あんぱん”を想像してみて下さい
        この椎間板が飛び出てしまい、脊髄を圧迫するのが
        椎間板ヘルニアです。

   


  椎間板ヘルニアはなぜ起こるの
       椎間板ヘルニアは好発犬種として
         ミニチュアダックスフンド
         ビーグル
         シーズー
         チワワ
       などが知られています。
       なぜ、これら犬種では椎間板ヘルニアが起こりやすいのでしょう

   
これらの犬種は、「軟骨異栄養性犬種」と呼ばれています。
       本来なら柔らかく、衝撃吸収の役割を担う椎間板が、かなり
       若い年齢で中心部の水分が減り、硬くなってしまう事で
       椎間板ヘルニアが発症しやすくなってしまいます。

  重症度
       胸腰部椎間板ヘルニアは、重症度により5段階に分類されます。
       分類は様々ですが、最も広く使用されている分類方法は以下の通りです。

    

  椎間板ヘルニアの分類
       椎間板ヘルニアは種類により、以下の2つに分類されます。
       ハンセンⅠ型:比較的若い年齢で発生し、急に症状が出ます。
            
        
         ◆ハンセンⅡ型:加齢と共に、厚くなった線維輪で脊髄が圧迫されます。
              
      Ⅱ型は、成犬~高齢犬に多く、症状も、時折みられる痛みや
   後ろ足のふらつきなど、症状も緩慢としており、慢性で徐々に
   進行する経過が多いです。

【診断】
  身体検査、神経学的検査で脊髄障害の原因部位を絞り
  主にMRIを用いて、脊髄の圧迫状況を確認します。

  特に手術方法を決定する上で、MRIで椎間板物質が脊髄を
  「どの様に」圧迫しているかは、治療計画を考える上で、重要な
    要素となります。
  また、MRIで脊髄が「どの程度」ダメージを負っているかも重要です。


【治療】
  外科治療
       脊髄の障害が強くみられる場合や、症状が軽い場合でも
       強い圧迫がみられる場合には、外科治療を選択します。

       当センターでは、
         胸腰部椎間板ヘルニアに対し
         ◎ 片側椎弓切除術
         ◎ 小切開椎弓切除術
        ◎ 部分側方椎体切除術(Partial Lateral Corpectomy)
         という3つの手術を主に
使い分けて対応しています。

      これら手術方法の違いは、別の機会にお話できればと思います。


      保存治療
     脊髄の圧迫が軽い場合は、保存治療を選択します。
       この治療で最も重要なのは徹底した「ケージレスト(運動制限)です。
       痛みがみられる場合には、運動制限に併せて、お薬による痛みの
       緩和などを選択します。


【最後に】
  椎間板ヘルニアでの「痛み」「機能障害」といった症状は、いずれも
     患者さん自身は元より、一緒に生活する御家族のQOL(生活の質)
     関わる病気です。
   生涯を可能な限り快適に過ごして頂く為の、御手伝いが出来ればと
   思っています。

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